のんびりおうちでアーケード基板

おっさんがアーケード基板について語ったり語らなかったりするユルいブログ。

その名はゲバラ

というわけで、予告していたゲームの紹介です。

  • GUERRILLA WAR(SNK 1987)

SNKが1987年にリリースした「GUERRILLA WAR」いわゆる「ゲバラ」の海外版です。「T.A.N.K」や「怒」のようにループレバーを使用したゲームです。激辛な難易度で、あっという間にゲームセンターから消えた逸話があったりします。自分も当時数回プレイしましたが、そのインパクトのあるタイトルと、ものの見事に打ちのめされた難易度の記憶しか残っていません(笑)。
ゲバラ」とは何ぞやという話になりますが、キューバ革命の英雄である、チェ・ゲバラ(本名はエルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ)の名前からとられたものです。ゲーム内容もキューバ革命をなぞったものになっており、2P側は実際に革命をともに起こしたカストロだったり、最終面のボスは革命で追い出したフルヘンシオ・バティスタだったりします。

つまり、前回の予告に載せた、

上の画面写真の顔は、チェ・ゲバラその人、というわけですね。
ちなみに国内版は写真の英文が「キューバ革命の英雄 チェ・ゲバラに捧ぐ」という文になっています。なんでも、当時SNKの社長さんがゲバラが気に入っていて、ゲームを作らせたとか(あくまでウワサですが)。

で、手元の基板がなんで海外版なのかというと、前回の予告にチラッと書いたように、国内版がレアなんですね。海外版はたまに見かける上に、割と安いのでせっかくだからと入手に至ったわけです。海外だと「ゲバラ」という個人の名前はまずかったんでしょうね、きっと。


例によって、基板の写真です。左が表側、右が裏側になります。

両面にチップが載っているので、足、いわゆるレスロックがついていないと、迂闊に置くことも出来ませんね。
基板上にはCPUらしいチップがZ80しか見当たりません。ただ、明らかに、チップ上面を削って、新たに文字を印字したチップが2つほどあるので他にもあるのかもしれません。詳しく調べれば判るとは思いますが、ここでは割愛します。

基板上に面白い刻印のあるチップが載っていました。

ヤマハのY8950チップ、いわゆるFM音源チップなのですが、MSXの刻印や、アスキーマイクロソフトの表示もあります。なんで?と思ったら、Y8950チップは、MSX-AUDIOという別名があったからでした。アーケード基板なのに、MSXの刻印があるチップが載っているのは、ちょっとおもしろいなぁと思いましたね。

これで、手元にないSNKのループレバー採用ゲームは「怒III」「バミューダトライアングル」「ワールドウォーズ」と入手困難なものばかりになりました。もう流石にこれ以上は無理かな(笑)。